12月13日、永野むつみ講演会・交流会を糸島市健康福祉センターあごらで開催しました。
永野さんは、全国で公演を行う人形劇団「ひぽぽたあむ」の代表。子育てについての講演も人気で、全国にはたくさんのファンがいます。
今回の講演会は昨年に続いて2度目の開催で、おねがい会員やサポート会員はもちろん、会員外の子育て中のお母さんたちもたくさん参加しました。
講演会は、近くの人同士で自己紹介からスタート。一気に和んだところで、永野むつみさんの話が始まりました。
永野さんは、自身の子育てや人形劇公演中の子どもの様子などを織り込んで講演。
子どもの行動には驚かされたり、怒ったり。でも、子どもは大人が思う以上によく分かっていて、表現がまだ十分でないだけ。子どもの行動ひとつひとつには理由がある―と。
また、「おいしいね」「たのしいね」など、言葉の最後につける「ね」は、共感を求めることば。「ね」が帰ってくると喜びが何倍にもなるはず。「ね」と話しかけてくる子どもには、「ね」と共感し、スポンジのように子どもたちの想いを受け止めてほしい。他者を受け入れるには、理解が必要と、「受け止める力」の大切さを呼びかけました。
そして、今の子どもたちに足りないものは「自然」と「時間」。
昔はたっぷりの自然と関わっていた。そこで得るものは大きく、また、時間が心を育ててくれた。今、子ども同士で喧嘩したら、親が真っ先に「ごめんなさい」を言わせがちでは?と。
昔は、反省する時間、心の整理がつくまで気持ちを熟成する時間が持て、心から「ごめんなさい」が言えていた。周りの大人たちも待ってあげられるおおらかさを持っていた。それらが不足している今は、アートの力を借りると良いと、一人の人格として向き合うことのできるアートに触れる時間の大切さを話しました。
永野さんの物語の世界を垣間見るような口調や、楽しいトークに大きくうなずく人、身を乗り出すように話しに食い入る人も。大きな笑いも起こるなど、会場は温かな空気に包まれました。
講演の後は、周りの数人でグループを作りフリートーク。参加者は子育て中のお母さんから、孫育て中のおばあちゃんまでと幅広い世代で、講演の感想や自分の想い、子育ての相談などの多角的な意見交換となり、盛り上がっていました。
参加した皆さんからは、「共感できることがいっぱいだった」「自分の子育てを見直すきっかけになった」「これからの子育てが楽しみになった」など子育て中のお母さんの声はもちろん、自分の娘が子育て中という人からは「娘に聞かせたかった」という声も。年齢、立場は違っても、永野さんのお話がそれぞれの心に響いたようでした。
いとしまファミサポでは今後もいろんな講演会や公開講座を実施していく予定です。
ぜひ、ご参加ください。