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みんなちがって みんないい!<公開講座>

元号が令和に代わった5月22日(水)、糸島市健康福祉センターあごらの視聴覚室にて公開講座を開催しました。

今回は会員外の方のご参加大歓迎の公開講座で、会員外のたくさんの方にもご参加いただきました。中には、北九州や筑豊からのご参加も!!

当法人の理事であり、福岡教育大学で非常勤講師として教鞭をとっている佐藤倫子氏を講師に迎え、「子どもの人権」を通して、人間の多様性について学び、子どもへの関わり方をみんなで考えました。

まずは、お隣同士で握手をして、自己紹介から…

「最近気になること」「今日の朝ごはん」などのお題に沿って、メンバーチェンジをしながら自己紹介をしました。初めて顔を合わせる参加者も多い中、この時点でもう盛り上がる盛り上がる!

参加者の緊張もほぐれたところで、左手で名前を書いた感想を話し合ったり自分の考えを発表したりするアクティビティを通して、主体性を持った存在であるそれぞれが自分の思考を表出していく大切さやそのときに障害となる「同調圧力」を排除する大切さについて教えていただきました。

実際に自分が体験することで、「子どもも大人と人間として同じ。温かい目を」という佐藤氏の言葉に参加者一同、実感を持ってうなずいていました。

次は、指示に従い、絵を描く活動。同じ指示を聞いて描いているのに周りを見渡すとみんな違う絵。同じ性別、同じ年代であっても、一人ひとり言葉の受け取り方も表現の仕方もこんなに違う。ましてや、年齢や性別が違ったら…

本当に人間は多様性に満ちている、人権を守るとは、対話をしながら一人ひとりの違いー多様性を認め合うことから…ということをみなさん深く実感できた時間でした。

また、子どもにはそういう教育をしていながら、大人たち自身が、自分と違う多様な存在である子どもと対話をしないで自分の考えを押し付けようとしているという現状にも気づかされました。

その後は、提示された「子どもの権利条約」の条文抜粋から、自分の気になる条文とその理由について、グループトーク。

あるグループでは、複数の参加者が「第3条 子どもにとってもっともよいことを」という条文を選び、自分の経験からの反省や「親が子どものためにもっともよいと思っていることが子どもにとっては押し付けになってしまって子どもの別の権利を侵害したりしないのか…」など疑問に思うことを交流し、話し合いも深まっていました。

普段考えたことのない「子どもの権利」について考え、自らの子どもへの関わり方を反省する参加者も多い中、講師の佐藤氏の「子どもの養育の責任は基本は親にあるが、国や地域住民もそれを支えなければならないという条文もあるんですよ!」という言葉に、なんともいえず温かく救われたような気持ちになった参加者も多かったのではないでしょうか。

そして、それを聞いたスタッフも「やはり、子育ては1人で行うのではなく、地域で育てていくものだ」という気持ちを新たにしたのでした。

今回は、「子どもの人権」というテーマでの講座でしたが、参加者の感想では、「人権とは難しいというイメージだったが、とても楽しく学べた」「子どもの権利を通して自分のことを考えるきっかけになった」「子どもと接する上で自分を見つめ、自分と対話することも必要なのかも」などの声が聞かれ、「子どもの人権」を考えることを通して、子どもとの関わりや自分自身のコミュニケーションについてなど様々に考え直す有意義な時間となったようでした。

 

今後も皆様のご意見をもとに、楽しく、ためになる講座を開催していきたいと思います。

次回もぜひご参加ください。